ようこそいらっしゃいませ。趣味でYoutubeをやっており、世界名作劇場やミニ四駆、ガンダムなどのアニメ作品などと幅広いものを取り扱っているつもりになっている投稿者です。ここでは主にYoutubeの宣伝と投稿者の趣味全開の雑記、駄文を展開していきます。どうぞ、お手柔らかに!

大神博士(爆走兄弟レッツ&ゴー!!)【悪役図鑑】

ミニ四駆は速さこそが全てだ! 使い手の子供達のことなど気にする必要はない!

登場作品:爆走兄弟レッツ&ゴー!!
分類:マッドサイエンティスト
職業:ミニ四駆研究家(バトルマシン開発者)
立ち位置:子供たちに自作ミニ四駆を与えてバトルレースさせる司令塔
悪人度:B
カッコよさ:C
強敵度:B
存在感:A
作品貢献度:A
演:大友龍三郎

 

☆こちらの動画も是非ご覧ください

大神博士の手下の3人のレース!!一応、博士についての簡単な解説もあるのだ!

 

玩具を使って世界征服を企んでいるオッサン!?違うぞ!

私と同世代の男なら知ってる人は多いのではないかと思うミニ四駆を題材にした作品、それが「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」だ。
この作品、私も夢中になって見ていた。何せ歯医者に行く時にレッツ&ゴーに間に合う時間に帰れないなら行きたくないと駄々をこねた事もあったからだ。まぁそれは仕方なく行って、しかも観れなかったんだけどね

一応、漫画版も読破したのだが、個人的にはアニメ版の大神博士の方が好きだし印象深いので、基本的にアニメ版について語らせていただく事にする。
さて、このレッツ&ゴーという作品だが、ホビーアニメではあるが普通に面白いと思う。勿論、愛車と主人公達の絆とか改造についての知識についてとか劇中BGMの熱さとか様々な要素はある。
…しかし、個人的にはやはり悪役である大神博士が出演する回が当たり回というか、いやに夢中になって見てしまう回だったのだ。

この大神博士、そもそも見た目からしてスキンヘッドに眉なし、目つきが非常に悪いという子供から見ても一目で悪役だと分かるような見た目をしている。さらに、左目にドラゴンボールに出てくるスカウターのような装置を装備しているので余計に目立つのだ。

ちなみに大神博士はその見た目からか(もしくは作中での奇行からか)一部の視聴者から「玩具で世界征服しようとしてるオッサン」と認識されている。
なお、これは間違いであり、大神博士は世界征服など企んではいない。あくまで自分のバトルレース理論と自作マシンの素晴らしさを世と土屋博士に知らしめたいだけである。
まぁいずれにしろどこか危ない子供にムキになる大人気ないオッサンである事に変わりはないが。

対象となる少年視聴者から見ると、主人公達にマシンを託して暖かく見守る土屋博士の方は立派な大人に見え、逆に大神博士はとんでもない悪党に見えるよう対比させているような印象を受ける。

この二人の博士の対比で言うと、土屋博士は基本的に子供たちに改造を任せる派。対して大神博士は自分でマシンの事を全て担当し、子供たちには走らせてもらうだけというスタンスだ。これについては無印最終回にて豪も言及している(豪の言う「ただ大神のマシン貰って走らせてるだけじゃねぇか!どこが面白いんだそんなの!」「自分が育てたマシンで勝つから面白いんじゃねぇか!」のとこの場面がまた熱いんだこれが)。
大神博士はあくまで自分が造り上げたマシンを最強だと証明したいだけであって、配下であるレイ達の力を証明したいわけではないのだ。だからレイが大神博士の師匠にあたる鉄心先生に諭されレイスティンガーを弄ろうとしただけで怒った。
大神博士としては勝者にしてやるから私のマシンを使え!と言いたいわけで、子供たちが手を加えたマシンで勝たれても意味が無いのである。この自分勝手さがついつい大神博士を追って観てしまう一因でもあるのだが。

余談だが、大神博士のこのスタンスについては「子供に自分が趣味で改造したマシンとエゴを与えて走らせるお父さん→通称オヤジマシン」を皮肉ったものであるという説があるようだ。

そんな大神博士が登場しだすのは、主人公の烈と豪が相棒マシンのセイバーにだいぶ慣れてからである。タイミングで言うなら序盤の終わり頃といったところか。

それまでのライバル達と違い、遅いマシンは存在する価値などない!と研究してるマシンを溶岩に落とす等の外道行為により、ライバルではなく悪役であると主人公達だけでなく視聴者の子供たちにも認識させる事に成功した大神博士。

それだけに留まらず、開発したプロトセイバーJBはなんとレーサーがリモコンで操作して加速と減速を使い分けるというチート仕様になっていたため、「マシンに酷い事をするだけでなく汚い手も使うオッサン」だと誰もが感じるだろう。しかも、烈と豪の知らないところで土屋博士とバチバチ火花を散らす様子は最早少年たち置いてけぼりである。

だが、私は登場したて頃からこのやりたい放題な大神博士が登場するのがつい楽しみになってしまっていた。次は何をやらかすんだろう!?とワクワクしてしまったのである。

 

 

☆苦労人!?ストレスによる禿げ!?大神博士の奇行の数々

大神博士登場から間もなく、部下であるバトルレーサーJとプロトセイバーJBにより、烈と豪はマシンを溶岩に落とされてしまう。豪の声優の池澤春菜氏がガチ泣きしたというシーンだ。
しかし、わざわざ土屋研究所に「見たか土屋!私のマシンの強さを!」と高笑いの様子をモニターまでしてくるお茶目さに私は釘付けだった。憎さよりかわいさを感じてしまったのである

おそらく烈と豪は新しいマシンを手に入れてJにリベンジするであろうとは予想していたので、私はまた大神博士が出てくる事が待ち遠しかった。

その後、念願叶い再び大神博士&Jは烈豪兄弟と対決。新たなマシンであるVマシンを手に入れた2人との対決だ。この時Jはプロトセイバーの空気砲でそれまでのライバルの中では最強だったリョウのトライダガーXを撃破していたため、シチュエーション的に大きな盛り上がりを見せた。

このレースは最終的に普通のレースの面白さと自分は本当はマシンを破壊したいわけではない事に気付いたJがリモコンを破壊した事により、実質大神博士の完敗に終わった。
そして彼は退場するわけだが、私としては再び大神博士が何かやらかしてくれるのを期待していたのは言うまでもない。

間もなく今度は空気の刃によって他のマシンを切り裂く凶悪マシン、ビークスパイダーと使い手の沖田カイが登場。私としては彼も好きなのだが、彼のバックに大神博士がついているというのが発覚した事から私の中では大盛り上がりであった。

余談ではあるが大神博士はでかい研究所でわざわざミニ四駆を開発しているうえに、それらのバトルマシンにはハイテク技術が詰め込まれている。もしかしたらそれらのハイテク技術を他の用途に転用して売る、提供する等して稼いでいたのかもしれない。

そしてこのビークスパイダーの活躍により、作中の一般の少年たちはバトルレースにハマりだし、車検もなくなる事で徐々に何でもありになっていく。バトルレース時代の幕開けだと大神博士自身も大人げなくテンションMAXで言ってるように、まさしく大神博士の思惑通りになったのだ。逆に、普通のレースに拘る土屋博士が発言力がなくなったり、ミニ四ファイターがやりたくもないバトルレースの宣伝をしたりとどちらかというと大神博士に追い風が吹くようになっていったのだった。様々な奇行を繰り返しながらも狙った玩具市場をほぼ思い通りに持っていく博士の手腕!営業センスや商才も抜群だ!

ただ、おそらくこれだけならここにわざわざ書くほど彼を気に入っていなかったかもしれない。私がなぜ彼のファンなのか?
それはだんだん細かに描かれていった「大神博士の苦労人っぷり」に少し同情してしまったからかもしれない。この辺は特に大人になってから見返してみると感じやすいかもしれないのだが、とにかく部下の少年たちが言う事を聞かないのだ。

と、いうか頭が弱いゲン(ブロッケンGの使い手)はともかくカイとレイはむしろ博士を見下しているような節すらあり(マシンを提供してもらってる身でありながら明らかに勝ってるのは自分の実力と言わんばかりの態度。レイに至っては負けたら大神博士の技術不足を指摘してくる)、それぞれがやりたいように暴れるだけなので博士が指示を出しても勝手な行動をとる事が多い。最初に離反したとはいえ、Jはまだマシだったというか…
まぁ後にそれぞれが世界大会で様々な国の代表等になってるのを見ると、博士のレーサーを選出する目は確かとも言えるわけだが。

他にもレイスティンガー開発の際に特殊素材ZMCの開発に四苦八苦したり(この時の大神博士を見てるとストレスで禿げたんじゃないかと思えてくる)、裏では偉そうに言っておきながら実際は鉄心先生に頭が上がらなかったりなど妙に人間臭いとこを見せるようになっていったのだ。

また、外せない場面としては烈が豪のサイクロンマグナムに勝つ為に大神博士のマシンの研究をしたいと申し出た時には異様にノリノリで研究所の中を案内したり、バトルパーツの提供をしようとしたりしていた。この時の妙に嬉しそうな大神博士は見ていると微笑ましくなってしまう。

おそらく土屋博士派だった烈が自分の研究を頼ってきたのがよほど嬉しかったのだろう。先述の通り部下達は言う事を聞かない連中ばかりなので烈みたいなタイプの子が部下になってくれれば多少気も休まるだろうし。

…まぁ結局烈はバトルマシン開発がしたかったわけではなく、土屋博士から離反したわけではないので研究所を使われた挙げ句戻っていってしまった形になるのでこの時の大神博士はかなり気の毒だったりするが。
でもそんな烈を責めたり憎んだり後まで引きずらなかったりするちょっと大人な部分を見せる大神博士のそんなとこも大好きだ。その後ハリケーンソニックがいくら活躍しようが「実はあれ、私の研究所で製作したマシンなんですよ」とか言い出さないし。

そして徐々に力をつけていく土屋博士派に対し、どうしても勝ちたい大神博士は手に入れた発言力を生かして汚い手も使うようになっていく(まぁバトルマシン自体がそもそも卑怯なのだが)。
落選したゲンのブロッケンGを決勝大会に出場させる為にわざわざレースをひとつ設けたり、ゲンに最短のルートを教えたり…
しかしゲンがレースに苦戦していると「何をしてるんだゲン!このままでは…!」とか言いながらモニターを食い入るように見たり、最終的にはモニターケーブルを引きちぎったり等憎めない悪役っぷりが目に焼き付いた。

そう、悪役なのにどこか憎めないというか、色々手を加えてるのに裏目に出たりとか、なんか見てて面白い人なのだ。

結局、無印の決勝レースでは部下の少年たちが各々スピード勝負のレースの面白さに目覚め、自分の手を加えたマシンで勝ちたいという欲求に屈した事により、それぞれ同士討ちやリタイヤが相次いだ事で大神博士作のマシンは一台も表彰台には上がれずに終わった

鉄心先生は「大神、お前の負けじゃ」と言っているが、これは大神博士のバトルレース思考が子供たちに乗り越えられ、結局はスピード勝負の良さ、面白さに負けたという事なのだろう。
考えてみれば実は土屋博士もVマシン完成後は大神博士の事をあまり相手にしていなかった。いつの間にか子供たちVS大神博士の図式が成り立っていたのである。

その子供たちにバトルレースが負けたのだ。子供を無視して大人のエゴのつまったマシンを与えたところで子供たちは満足出来ない。その結果をレースの結果と師匠の言葉から突きつけられ、放心した大神博士の姿はどこかもの悲しかった。

 

 

☆せっかくなので大神博士が製作したマシンなどについていろいろと

ちなみにその後、主人公が変わって人気が落ちてしまった爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAXにて、大神マリナというキャラクターが登場する。小学生とは思えないプロポーションと美形さを誇るが、当時の私は彼女が大神姓を名乗った時につい「まさか!?」とそっちに反応したのを覚えている。未だにこの娘のやらしい画像や本が描かれるあたり人気である。

ちなみに小4

なんと大神博士には娘がいたのである。いや、最近描かれたレッツ&ゴーの続編には息子も登場している。しかし両方ともなかなか美形なわけだが、奥さんは一体どんな人なんだろうか。

アニメ版のMAXにてついに大神博士は改心するのだが、道のりが長かっただけあり、妙に感動してしまったのはきっと私だけではないだろう。

さて、それはそれとして、個人的には大神博士の技術自体は非常に優れていると思う。バトルレースに傾倒さえしなければかなり良いマシンを造っているのではないだろうか?

☆大神博士の開発したマシン&使い手☆
プロトセイバーJB(使い手:J)
リモコン操作によって加速減速が自在に行える。減速して内部に空気を貯める事で背後に放てる空気砲が武器。
ちなみにデザインはフルカウルミニ四駆の素というべきマシンたるスーパーアバンテにカウルを足した感じ。

 

プロトセイバー量産型(使い手:プロトセイバー戦隊)
色違い。

 

ビークスパイダー(使い手:沖田カイ)
空気の刃を発生させて横切るだけで他のマシンを切り裂いていく凶器マシン。車のボディにもデカい傷を入れてたので鉄も切れる。特性上ある程度空気抵抗を無視できる。
沖田カイは謎の金属グローブでこれをキャッチしているが、素材は不明。まさか最初は義手(ビークスパイダーのキャッチに失敗して惨劇が起きた)かと思ったがちゃんと装着してるシーンがある。
元々は土屋博士と共同研究していた技術を流用している。
出番が古いにもかかわらず決勝レースにおいてもかなりのスピードを見せていた事から高い完成度を誇る。世界GP編で登場した時も他のマシンに引けを取らなかった(カイが改良を加えたのかもしれないが)。
無印編の最後はブロッケンGとの同士討ちで壊れ、リタイヤした。

 

ブロッケンG(使い手:近藤ゲン)
フロントモーター(通常ミニ四駆はモーターがリヤ側についている)によるパワフルな動きと相手マシンに直接のしかかる事でぶっ潰すパワータイプのマシン。
また、地面に潜れる。重装備だがフロントモーターのためか路面が悪いコースや氷雪コースでも速く走れる。決勝第2レースの雪ステージの回は必見。
後にブロッケンファング等の凶器が装備された。
つまり…かみつく、かみくだく、のしかかり、あなをほるが使える
最後はリョウとカイのレースに割って入り、ビークスパイダーの空気の刃に真っ二つにされた。

 

レイスティンガー(使い手:土方レイ)
鉄心先生がZMCで作成した伝説のミニ四駆シャイニングスコーピオン…のパクリ。いわば大神博士版シャイニングスコーピオン。どちらも訳すと光の蠍となる。
先っちょからZMC製の針(槍か?)が飛び出す仕組みで、これでモーターを貫いて停止させてくる。
レイの指輪から放たれる赤外線レーザーに誘導され、加速減速カーブ壁走り等自由自在に行えるインチキマシン。アニメ版では豪のビクトリーマグナムを粉々にする衝撃の初陣を飾った。
最後は普通のレースをするため(また、自分で手を加えたマシンで走るため)レイが針を抜いた事によりバランスを崩し、リタイヤした。その後、レイは悔しさからか本機を地に叩きつけ、これによりぶっ壊れた。

 

ファイヤースティンガー(使用者:大神マリナ)
針の代わりに火炎放射する危険なマシン。娘に何を与えてるんだ…

 

フェニックススティンガー(使用者:大神マリナ)
ファイヤースティンガーの改良型。赤外線レーザーと針も装備した大神博士の集大成。ちなみに針に赤外線レーザーを当てると爆発する。
MAXにはMGストーンという反則みたいな装備品があるのだが、大神博士は「そんなもの無くても自分の技術があれば最強のマシンを作れる!」という拘りからあえてこれを装備しなかった。事実、下のディオマース以外には引けを取らない性能を誇っていた。

 

ディオマース・ネロ(使用者:ネロ・ステラ・ボルゾイ)
MAXのラスボスたるネロのマシン。まさかの重力発生装置を装備したチートマシン。当然のようにサーキットを破壊した。普通にレーサーが危険なんだが…
しかし、重力パワーの使いすぎで負荷がかかり、自滅っぽい最後を迎えた。
一応大神博士作マシンの一端。でも色んな博士の技術の結晶+ネロの技術だから微妙か。

 

あらためてリストにするとなかなかの粒揃いである。ただ、実は敢えてそういう風に書いたのだが、無印に出たマシンはブロッケンG以外モチーフが存在しているのだ。
技術は凄いがオリジナリティがないというか。プロトセイバーに関しては本当にスーパーアバンテにカウルを足しただけである。対して土屋博士はまったく新しいセイバーを作り上げ、市販化に成功している。
大神博士がやたらと土屋博士を目の敵にしているのはもしかしたらそういったオリジナリティある部分にジェラシーがあるからかもしれない。

技術に関しても、実は相手を攻撃する暇があるなら普通に走った方がかなり速いので、本当にバトルレースに拘らなければ良かったのではないかと思う。

考えてみれば大神博士も最初は「遅いマシンが存在する意味はない」とか「速さが全てだ!」とか言ってたんだから、相手のマシンを壊して勝つ!(今でいうテニプリ理論か)なバトルレースなんかにハマらなければそれなりに主人公達にも受け入れられていたんじゃなかろうか。

ただ、余談ではあるが後にTAMIYAがダンガンレーサーという、ミニ四駆にぶつかり合いをプラスしたような商品や、他社ではあるがゲキドライヴクラッシュギア(これはレースじゃないから違うか?)等のバトルマシンが開発されている事から大神博士のバトルレース思想自体は決して完全に間違っていると言えなくもないが。

しかし、大神博士はいい大人でありながらいつまでも少年の心を忘れず、優れた技術力をミニ四駆に注ぎ切る熱意とブレなさは見事というしかない。

やはりホビーアニメにはこういったマッドサイエンティストが必要なのだ。

 

 

【大神博士の名言集】

「私の決めた基準タイムをクリア出来ないマシンは消滅させる事になっている」
「そんな遅いマシンは存在する価値がないからだよ」

↑大神博士がスカウターでタイムを測ったところでスイッチを押し、コースの床を抜けさせてマシンを溶岩に落としたところを見て激怒した星馬兄弟。そんな2人に淡々と説明する大神博士のマッドっぷりが映える一幕。

「ミニ四駆は速さこそが全てだ。研究の材料にもならないマシンなど邪魔なだけ、ゴミ以下だ」
↑研究所の溶岩はゴミ処理場も兼ねているという事か。贅沢なゴミ処理場である。

「真のセイバーはこのプロトセイバーJBのみ。土屋の作ったインチキマシンとは違うぞ」
↑プロトセイバーJBは腕に装着したリモコンでレース中にセッティングを変える事が可能。そんな自作インチキマシンを棚に上げて土屋博士を見下す大神博士。

「ふふふ、よく見つけてくれたな褒めてやろう。空力を究極まで利用した最強最速のマシン、それがプロトセイバーJBなのだ。真のセイバーの力を思い知ったか?」
↑リモコン操作により、ウイングの形状もある程度変えられるプロトセイバーJB。その挙動により背後に空気の乱れを及ぼせる事を突き止めた烈に対する台詞。
皮肉で言ってはいるが、わりかし敵でも素直に実力を認めるところもあるようだ。

「大人しく負けていればいいものを…!やれ、J!」
↑大人気ない大神博士シリーズ①。勝ちが脅かされそうになると一気に潰しにかかってくる性格のようだ。

「遅かったな土屋。今ちょうど貴様のマシンがただの玩具でしかない事を証明したところだ」
↑駆けつけた土屋博士を挑発する大神博士。そりゃあリモコン操作できるメカニックミニ四駆なんて玩具とは称しにくいけどさ…

「おまえ達もミニ四レーサーならJBのスピードを手に入れたいとは思わないか?土屋の玩具など捨てて私のもとに来い!そうすればJBと同等のマシンを与えてやろう」
↑Jとの再戦を望む星馬兄弟を勧誘する大神博士。何やかんやで星馬兄弟の実力自体は認めているという事か。

「マシンなど放っておけ!死にたいのか」
↑溶岩に落下していく愛車を救おうと降りて行く星馬兄弟に対しての台詞。さすがに子供に研究所で死なれても困るのだろう。

「何をしているJ!しっかり狙え!粉砕しろ!」
↑大人気ない大神博士シリーズ②。新たにVマシンを手に入れた星馬兄弟の躍進に焦りを感じたのか、それまで比較的余裕のある態度だった大神博士が徐々に焦っていく様にこちらまでハラハラしてくる。

「フン、泣かせる兄弟愛だ。ならばまずは貴様から吹っ飛べ!J、最大級の空気砲をおみまいしてやれ!」
↑狙われたVソニックを庇う豪のVマグナムに対する大神博士の指示。しかしVマシンには空気砲が通じず、結局JBは逆に海に落ちて敗北する事に。

「莫大な予算と時間を費やしておまえ達を世界各地から集めたのは他でもない。この私の手足となってミニ四駆の世界最速を極めてもらうためだ。これからは世界最速の栄光を目指して人に勝つ事だけを考えろ。いいか、負けはない。負けは終わりだ」
↑Jの過去の回想から。まだ幼いJも含め、自分の野望の為に少年たちにスパルタ教育を施す大神博士。妻子ほっぽってこんな事に熱中してるなんて…

「なぜ応援なんかする!?あいつは貴様達のマシンを破壊したんだぞ!恨みはないのか!?」
↑海に落ちたJBを走らせるものの、内部メカが故障したか後続車に抜かれていくJ(リモコンはJが自ら破壊した)。しかし果敢にゴールに向かう姿を応援するリタイヤ者達に大神博士は驚愕する。
リモコンを破壊したJはもう立派なミニ四レーサーなんだという少年達の言葉に、大神博士は背を向けるしかなかった。

「まだ私のマシン開発は終わったわけではない…!覚えていろ…!」
↑JBは敗れた。だが、この言葉で大神博士の再登場を悟った私はテンションが上がりましたとも、ええ。

「私が命令するまで勝手なマネは許さん!今度勝手なマネをしたらマシンを取り上げるぞ!」
↑大神博士の指示が出る前に無断でビークスパイダーで荒し回る沖田カイに注意する…のだが、当のカイ本人は無視して去っていくのだった。

「フフフ、ようやく車検制度の廃止か。GJCのオフィシャル共も少しはマシになってきたようだな」
↑勘違いされがちだが、車検制度を廃止したのは大神博士の力ではなくオフィシャルが勝手にやった事である。つまり大神博士は運も良かったという事か。

「今日を境にミニ四駆が変わる。貴様のやってきた事が全く無意味だったという事がわかる。こいつらがそれを証明してくれるだろう」
「覚悟しろ土屋。今度は貴様がこのミニ四駆界から去る番だ」

↑プロトセイバーを量産し、5人の選りすぐりのモブ達に与えた事を誇示する大神博士。5機のプロトセイバーはJBより強化されてるらしいが、所詮やられ役なためかとてもそうは見えない。

「役立たず共め!貴様達はリタイヤだ!」
↑サマーレースにてビリからスタートしたVマグナムを止められなかったプロトセイバー戦隊のマシンをスカウターで爆破する大神博士。この作品ではスカウターではなくミニ四駆が爆発するようだ。
これについて責める土屋博士だが、当の大神博士は「私が何かしたか?変な言いがかりはやめろ」とあくまで誤魔化す。ちなみにこれだと実質ミニ四駆爆弾という兵器になりそうではあるが、大神博士が爆破可能なマシンを土屋研究所に送り込む、走りこませるといった非道な行いは決してしていない。さすがだ!正々堂々とレースで勝負しようとしてるんですね!

「土屋のオンボロマシンにしがみついてる連中だ。カイ、土屋の時代は終わったんだっていう事を奴らにとことん思い知らせてやれ!」
↑トライダガーXを破壊されたリョウのカイへのリベンジの為、大神研究所に乗り込もうとする主人公側。何だかんだでビークスパイダーに敵がいなかった時代、大神博士が天狗になっているのが分かる。

「なるほど。マシン形状が強力なジェット効果とダウンフォースを生み出している。土屋にしては上出来だ」
↑リョウの新マシン、ネオトライダガーZMCの走りを見ただけで冷静に分析する大神博士。この辺は流石と言ったところか。

「馬鹿な!ビークスパイダーの空気の刃をものともせんとは…!ま、まさか土屋のヤツ、鉄心が開発したあの…!」
↑ネオトライダガーZMCにはビークスパイダーの空気の刃が通じなかった。そのボディ素材を推理する大神博士だが、あくまで土屋博士1人で開発出来るわけがない!と焦る(まぁ実際土屋博士1人じゃ無理だったわけだが)。
ちなみに鉄心とか呼び捨てにしてるが、本人の前では頭が上がらない。

「その部屋に何の用だ。そこはトレーニング用のコースだぞ」
「忘れたのか?おまえは負けたんだ。負けたヤツに用はない!」

↑沖田カイがコースを使おうとした際に制止する大神博士。負けた者はとっとと切り捨てようとする冷酷さが見える。ちなみにこの後出てきたゲンのブロッケンGも大した戦果をあげられなかったため、同じような事を言って負け犬扱いしている。
…まぁ部下が少ないからかまた頼る事になるが。

「ようこそ、ミニ四駆バトルレーサーの諸君。君達の為に用意したこの特別コースに驚き給え」
「一見何の変哲もないオーバルコース。だがその秘密は中央の擂鉢コースにある。バトルレースを盛り上げる強力なトラップ!これがサンドトルネードコースだ!君達のファイトでこのトラップは通り抜けられる筈だ。健闘を祈る!」

↑大神博士がわざわざ設けたバトルレース大会、大神スペシャルの開会式での演説。この為だけに竜巻を発生させる装置を開発し、コースに設置している。
いったいいくら費用がかかったのか。そのせいもあってかノリノリである。

「貴様は部下の教育も満足に出来んと見えるな。まあいい、要件を言おう。10年前に岡田鉄心が作った試作型のミニ四駆。あれは今どこにある」
↑土屋博士を嫌っているとはいえ、用がある時はわざわざ電話をかける大神博士。いきなり電話をかけてきてこの物言いである。

「ならば岡田鉄心は今どこにいる!」
「知らんはずがない!貴様が鉄心と組んでZMCを作った事は間違いないのだ!貴様1人で作れるわけがないからな!」
「ぐぬぬ…土屋!貴様の時代は終わったんだ!それをよく覚えておけ!!」

↑いきなり電話してきて言いたい放題である(土屋博士の部下も怒っている)。この際土屋博士は殆ど「知らん」しか言ってないのだ。
ちなみに大神博士はわざわざペイントで描いたシャイニングスコーピオンの図面をネットで公開して実物を募集している。

「このフォルムのフルカウルなら上手くいくぞ!どんなマシンもぶち壊してやるフフフ…」
↑レイスティンガー開発中の大神博士。1人でニヤニヤしながらマシン製作に取りかかる姿はまさに少年の心を忘れていない証と言えよう。

「くそ〜…鉄心め、こんな傍に住んでやがったのか。それにしてもどこに消えやがったんだ。」
「こ、これは!つ、ついにZMCを手に入れたぞ。これだけあれば充分だ。ハッハッハッハッハッハー」

↑再三言うが、本人がいないとこでは呼び捨てである。それにしてもマシン製作が捗らず、追い詰められていたとはいえこのテンションの上がりよう、こちらもワクワクしてくるぜ!

「土屋の息の根を止める為に公式レースで奴等を完膚なきまでに叩きのめさなければ意味はないのだ!」
「私のマシンが表彰台を独占する。土屋に勝つというのはそういう事だ」

↑決勝大会であるSGJCにおける自分の計画を部下達に語るシーン。ぶっちゃけ「知るか」と言いたいところだが、何だかんだで従う部下達は偉い。
この辺りからコースの見取り図を部下に配布したり等ちょっとセコい手を使うようになるが、レイはあっさりと見取り図を踏み捨てました。

「何か飲み物をお持ちしろ!冷たい物はダメだぞ!」
↑ソニックを改造したい烈を連れてやってきた鉄心先生が何か飲ませろというので、部下に通話してこう指示する大神博士。やはり本人の前ではかたなしである。

「なるほど、フフ、ようやく私のマシンの素晴らしさに気付いたという事か」
「いいだろう。(研究所を案内してやるから)ついてこい」

↑マグナムに勝つ為に大神のマシンを研究したいという烈の申し出に、意外にも快く承諾する大神博士。何だかんだで子供が土屋博士ではなく自分に頼ってきたのが嬉しかったのだろう。
その後もリモコン内蔵やトラクションコントロールシステム等をすすめてくる(ほぼスルーされたが)。

「そこで何をしている!レイ、私のマシンに手を加える事は許さん!」
↑鉄心先生に「おまえさんはこのマシンに満足しとるのか?」「自分で改造でもしてみたらどうじゃ。それも面白いぞ」と言われ、それまで自分でマシンを改造するという事自体考えた事もなかったレイはレイスティンガーに手を加えようとする。それを発見し、激怒する大神博士。
大神博士はあくまで自分が開発、改良したマシンを勝たせたいのだ。子供達が改造したマシンで勝つという事はある意味土屋博士の「マシンを動かし、育てるのは子供達の役目」という思想通りになってしまう。認めるわけにはいかないのだろう。

「言う通りにしろ!今度のレースは入賞出来なかったじゃ済まされんのだぞ!」
↑カイ、レイと違いSGJCへの出場権がないゲンを出場させる為、出場権を賭けた大会を権力をフル活用して開催する卑怯な大神博士。さすがに卑怯だという自覚があるのか、何としてもゲンを入賞させる為、コースの最短ルートを覚えさせようとする。

「ぬあああッ!馬鹿者がぁ!なぜこれだけのチャンスを与えてやったのに3位にも入れんのだァァッ!」
↑わざわざブロッケンGをGJKに出場させる為にレースを設けたのにゲンやプロトセイバー戦隊の面々の失態に我慢出来なくなった大神博士はモニターをケーブルがちぎれるほど引っ張る。やはりストレスで禿げたのかもしれない。
ちなみに結果はブロッケンGとブラックセイバーの同着3位だったので、大神博士の目的は達成できた。

「言う通りにしろ!おまえをSGJCに出場させるのにどれだけ苦労したと思っている!貴様1人が犠牲になる事でカイとレイ、そしてRの誰かが勝利出来るのだ!これがチームワークというものだ…!」
↑SGJC一回戦でブロッケンGを犠牲に土屋派のマシンをスタートさせない作戦に出る大神チーム。考えてみると、大神派が4人なのに対して土屋派は8人もいるので、理にかなっていると言えなくもない。

「レースが実行不可能になったらどう責任を取るおつもりですか。鉄心先生がどうしてもやりたいと仰るからBセクションのコース設計をお任せしたんですよ!」
↑二回戦はまさかの雪山クロスカントリーコース(鉄心先生が考えた)。前日にかなり吹雪いてしまい、心配になる大神博士。しかし、鉄心先生はいつも通り飄々と大丈夫じゃろの一点張りだった。
個人的には大神博士と鉄心先生のやりとり全般が大神博士が掻き乱されてる感じがして好きだ。

「ゲン!バトルパーツを外してどうする気だ!?」
↑SGJC二回戦にて、徐々に相手マシンの破壊よりも1位になる事が目的に変わっていったゲンはブロッケンGに装着されていたバトルパーツを破壊しだす。バトルパーツを外して軽量化する為だ。
結果、ゲンは見事1位になったのだが、大神博士の思想から外れた勝利だった為か、大神博士は納得のいかない様子で歯軋りしていた。

「なっ…何をやっているんだ!走れ!私のマシンでおまえはウィナーになれるんだ!」
↑最終セクションにて、豪の放った「大神のマシンをただ走らせてるだけ」「自分の育てたマシンで勝つから楽しい」の言葉に、かつて鉄心から言われた「大神のマシンをただ走らせてるだけで楽しいのか?」を思い出したレイは、トップを走っていたのにマシンを止めてしまう。
焦った大神博士はこの台詞を言い放つも、レイに届く事はなかった。レイはレイスティンガーの針を外し、遅れてきた豪に合わせて再スタートする。一騎打ちに挑むのだった。
結局、カイやレイは大神のいう「私のマシンでウィナーになれる」という事に興味がなくなっていったのだろう。バトルレースよりも普通に走らせてライバルに勝ちたい、自分の育てあげたマシンでレースしてみたいという気持ちが大神の思想を乗り越えてしまったのだ。

最終的に、この最終セクションは作中で一度でもバトルレースに染まったキャラクターは1人もゴール出来なかった(改心したJや黒沢でさえもリタイヤ)。実力では劣っている次郎丸やまこと君も、ひたむきにスピード勝負の世界を楽しんできたからこそ完走してゴール出来たのだ。
こうして、無印ではバトルレースが真っ向から否定され、大神博士は出番を終えていくのだ(まぁまた出てきちゃうんだが)。

実写化したらジャン・レノとブルース・ウィリスで頼む

見える…!私にも他の記事が見えるぞ!!