ようこそいらっしゃいませ。趣味でYoutubeをやっており、世界名作劇場やミニ四駆、ガンダムなどのアニメ作品などと幅広いものを取り扱っているつもりになっている投稿者です。ここでは主にYoutubeの宣伝と投稿者の趣味全開の雑記、駄文を展開していきます。どうぞ、お手柔らかに!

氷炎将軍フレイザード(DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー)【悪役図鑑】

俺は戦うのが好きなんじゃねえんだ…

勝つのが好きなんだよォォッ!!

出典:DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー

登場作品:DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー
分類:手柄第一、生まれたて
職業:魔王軍氷炎魔団軍団長
立ち位置:中ボス
悪人度:A
カッコよさ:B
強敵度:B
存在感:B
作品貢献度:C
演:山口健、奈良徹(リメイク版)

☆童心の投稿者のダイの大冒険との出会い!そして、その後の再会…!

私がダイの大冒険を初めて読んだのは小学生低学年の時だった。

自分が買ったのではなく友達に大きなお兄さんがいたため、友達の家のお兄さんの本を読ませていただいたと言ったところだ。
名作ではあるが版権の厄介さからゲーム作品への登場がしにくかったり、リメイクの機会に恵まれない等で不遇の名作と言えた。ところが最近はリメイクされたようで、ファンとしてはリメイクというものにあまり良いイメージがないながらもそれはそれで嬉しく思う。

ちなみに私の初ドラクエはドラクエIIIのスーファミ版だったのだが、小学生低学年には少々難しかった。当時の私はどちらかというと呪文頼りで、武器もブーメランやムチ等の複数を攻撃できる武器を好んだりなど「特殊っぽい」攻撃を好んでいた傾向にあった。
そんなんだからよくMP切れになり、余計に難しくしていたのかもしれない。

そんな私が初めてダイの大冒険を読んだ時はやはり呪文の描写等に感動した覚えがある。

ゲーム画面とは違う呪文のエフェクトに「ギラってこんな感じなのか!」とか「イオラに比べるとイオナズンは確かに威力が違うな!」などと心をときめかせていたのだ。
そして同時にダイやヒュンケルの剣技にもカッコイイ!と感動し、呪文頼りだったプレイスタイルを見直すきっかけにもなった。

そんな私は、大学生になってからとある友人の影響でダイの大冒険を大人買いしてしまった。余談だが彼とはよくドラクエIXを一緒にプレイしていたのだが、当時の私にとってゲームの進化と共に呪文エフェクトや必殺技等の演出も近代化していて色々と楽しめたゲームだったと思う。

名作とは色褪せないものでダイの大冒険ははっきり言って色々とうろ覚えだった部分があったにもかかわらず夢中で読み進めた。

「ちょっと読んでみるか」くらいに思っていたらいつの間にか7冊くらい読んでいたなんて事もあったくらいだ。

しかし、そんな経緯があった私だがひとつ変わっていなかった事がある。それはこの作品に登場する「悪役」の良さに対する感動であった。

正直、私はダイの大冒険は勇者陣営より大魔王バーンと彼が率いる様々な悪役達の方を応援していた。前大戦の魔王ハドラーとその下に配属されている六大軍団長と配下達。そもそも六大軍の「不死騎団」「氷炎魔団」「妖魔士団」「百獣魔団」「魔影軍団」「超竜軍団」というそれぞれのネーミング自体がワクワクしてくるので好きなんだが、それぞれの軍団長がこれまたみんなキャラが立ってるのだ!出典:DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー

そんな軍団長も結局はダイ側に寝返ったり、魔王軍に残って暗躍したりなど活躍は様々なのだが…

基本的に共通するのは「みんなしぶとい」という事である。よくみんなの壁としてダメージを引き受けてくれるクロコダイン何度も体を壊していったヒュンケルも最後まで決して死ぬ事はなかったし、しぶとく生き残り続けたザボエラ色んな意味で大どんでん返しを起こしたミストバーン

そして比較的退場は早かったものの、後まで作品に影響を与え続けたバランと、とにかくストーリーを支えていった功労者達の集いと言えた。

だがそんな中で唯一、わりかし早めに物語から退場し、特に復活の機会も与えられられず再登場する事もなかったのが今回紹介するフレイザードなのだ。

出典:DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー

☆童心でも妙なカッコよさを感じる!?まさに悪の華!

このフレイザード、勝利のためならどんな手段も厭わず、戦闘狂というわけでもなくとにかく圧倒的優位の状態で敵をいたぶるのが大好きなヤツである。

何せ外道時代のハドラーが禁呪法で生み出した魔物であり、ハドラーの性格を反映した性格になっており、そんな分かりやすい悪役っぷりでありながら決して最強というわけではなく、意外と分析力に秀でたところもある。しかし私としては彼を構成するそんな要素のひとつひとつが大好きだ。
それになんと言ってもやはり、その見た目。明らかに悪役という見た目をしている!半分は炎で半分は氷で出来ているところと、まるでデビルマンみたいな口!正直、初めて見た時から注目していた。どんな活躍を見せてくれるんだろう!?と…(どんなガキだよ、そんな頃から悪役の活躍にときめくとか)

まずフレイザードは大嫌いなヒュンケルを消しに現われるのがダイ一行との初顔合わせなのだが、続いてすぐにダイの知り合いで良い関係であるレオナ姫の前に現れる。
レオナ姫を守護するパプニカ三賢者のうちの二人アポロとマリンがフレイザードと戦うも、フレイザードはこれを一蹴!わざわざ女性であるマリンの顔を焼くなどの非道行為を行うが、その時にフレイザードが放った

「戦場に男も女もねぇ!傷つきたくないなら出てくるんじゃねぇ!」

という言葉には普通に納得してしまった。
そしてフレイザード得意のフィンガーフレアボムズ(つまりメラゾーマ五発同時発動)がアポロのフバーハを突き破る(まぁフバーハじゃ呪文を防げないのだが)場面を見て私は求めていた悪役像を発見した喜びに包まれた。早くコイツとダイの対決を見たいと心躍らせたものだ。

そしてすぐにもその機会はやってくる。ダイはヒロインたるレオナを守るために再会を果たしつつフレイザードと戦闘。それまでクロコダイン、ヒュンケルと強敵を打ち破ってきたダイにはさすがに手こずるフレイザード。何せフレイザードはたった1人なのでアウェイもいいところである。

しかしフレイザードは私の期待を裏切らなかった!

アウェイゲームの対策もバッチリなフレイザードは秘技たる氷炎結界呪法を発動させた。これは舞台となったバルジ島の南北に炎の塔・炎魔塔と氷の塔・氷魔塔を建て、二つの塔を結んだ円の内側に入る敵の魔法封じと身体能力を下げるというフレイザードの切り札のひとつだ。
これにより優位に立ったフレイザードはなんとレオナを氷漬けにし、人質にとる。先に戦ったクロコダイン、ヒュンケルが武人として描かれていたのに対し、フレイザードは徹底的に卑劣漢に描かれているのだが、もはや見ていて清々しくなるくらいである。

さすがのダイ達も一旦撤退し、それぞれの塔を破壊する作戦に出る。魔王軍側はハドラーを筆頭にバラン以外の残った軍団長も総出で邪魔をするがクロコダイン、ヒュンケルの助力によって結局二つの塔は破壊されてしまう。そしてフレイザードは再びダイ達と戦うのだが、頼みの綱である氷炎結界呪法はダメになったので大苦戦。
ただ私としてはさすがにこのままストレートにフレイザードが負けるわけないと思っていたので反撃に期待していたのだが、フレイザードは自らの命を削る秘技、弾岩爆花散を発動。これは自分をバラバラにし、その岩ひとつひとつが弾丸のように敵を襲う技だ。
実は私は最初は「なんか地味だな」と思ったのだが、この技を使ったフレイザードが酷く疲労しているのを見て考えをあらためた。

「こ、ここまでやるなんて!こいつ根性あるぜ!?」

私はそもそもフレイザードのトゲトゲしさというか、何をしでかすか分からないような危なっかしさが好きだった。

しかしそれだけではないのだ。ダイ達に囲まれても不屈の闘志で生命を削る最終技で応戦し、炎も氷も消えかけた痩せ細った姿で仁王立ちする姿はシンプルに「かっこいい」と思ってしまったのである。
生まれてからたった1年の歴史しかなく、手柄が欲しいというひたむきさにも感動してしまった…!

冒頭の辺でも書いたが私は大学時代にとある友人の影響でこの作品に再び触れたわけだが、実は彼はとあるサイトでフレイザードがFateのサーヴァントとして召喚されるSSを書いていた。そこで彼は読者から「フレイザードはそんなに強くない」「もっとド汚い事をしでかすべき」みたいに指摘を受けたのだが、これには物申したい。
強すぎないのがフレイザードのミソだというのは述べてきたが、ド汚いというのは果たしてそうなのだろうか?

フレイザードは毎回単独である。対してダイ一行は常にフレイザードを囲んだ状態で戦闘しているわけだ。そこでフレイザードが出来る対策をとっているだけだと思う。そしてそういった部分もまた彼の魅力なのだ。
ド汚いというよりその危なっかしい性格と行動に良くも悪くも読者は刺激を受けるのだろう。

結局フレイザードはミストバーンに凄まじい鎧を提供されて暴れ回るも、ダイの完成した剣技にやられてしまった。

だが、最後までフレイザードは自分らしさを見失う事なく、色んな意味で孤高を守って散っていった。

ボロボロの体で仁王立ちする姿も、鎧姿になってもいずれ再起を狙う姿も、理を説いても耳を貸さずに敗れていく姿もフレイザードの生き様

…歪みない魅力なのだ。
そんな生き様の良さには善も悪も、そして生きた長さも関係ない。そう考えさせられる素晴らしい悪役だったと思う。

出典:DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー

【フレイザードの名言集】

「もろい、もろすぎるぜ!なんで人間ってやつはこんな弱っちい身体をしてやがるんだ!?」
↑魔物、それも岩石で出来ているようなフレイザードからすれば人間の体など豆腐のようなものなのだろう。

「生き残った人間は村ごと焼き払え!!女も子どもも…家も畑も…家畜さえも…人間どもの痕跡はいっさい残さず灰にするのだ!!」
↑オーザム侵略時、部下に命令するフレイザード。部下ですらビビって返事をしている。
ちなみにこのオーザムは本当に根絶やしにされたのか、その後全く復興の話等も出てこない。

「だいたい、でめえは昔から気に入らなかったんだ。人間の分際でオレさまの手柄を横取りしようなんざ100年早えェんだよ!!てめえがもし勝っていたらブッ殺して上前はねてやろうかと思っていたが…負けていたとはいっそう好都合だぜ…!
生き恥をさらさずに済むようにオレが相討ちってことにしといてやる!!泣いて感謝しろい!!」

↑とにかくヒュンケルが嫌いなフレイザードはヒュンケル敗北時にわざわざトドメを刺しに来る。しかしこれはヒュンケルの勝敗にかかわらず消すつもりでいたようだ。

「ここは戦場だ!殺し合いをするところだぜ。男も女も関係ねェ強い奴が生きて弱い奴は死ぬんだよ!!」
「傷つくのがイヤなら戦場に出てくるんじゃねぇ!!」

↑フレイザードの有名なセリフのひとつではなかろうか。わりかし正論として世に浸透しているようだ。私としても正直「なるほど」と思ってしまった。

「うるせぇな。オレは戦うのが好きなんじゃねぇんだ…勝つのが好きなんだよォォッ!!」
↑卑怯だぞとダイに言われた際の見事な受け答え。この突き抜けたフレイザードのブレなさが一部の読者を惹きつけるのだろう。

「勇者はつれえよなぁ~ッ!!ギャハハハハハッ!!!」
↑レオナを凍らせ、人質にとるフレイザード。こうやってダイを挑発し、氷炎結界呪法下で挑ませて返り討ちにしようとしている。
単なる戦闘狂ではなく、こういった知略や駆け引きにも長けているのだ。

「フハハッ!!いいぞ!その調子だ。その調子で、オレに殺されに来ぉいッ!!」
↑この余裕ぶり。フレイザードはあくまでコソコソしない悪役なのだ。卑怯と言われる手もあくまで正面から行う!
…と思いきや地中からマァムを襲ったりするので、勝利のためなら何でもやるようだ。この読者をも油断させる様は見事である。

「たとえ全てを失ったとしてもオレの勝利だけはのがさねぇ…!!」
↑この勝利への飢えとなりふり構わない様子が悪役でありながらフレイザードを心配させる要素になる。

「…もう過去の栄光はいらねぇ…新たな勝利をつかむ為に…オレは生命をかけるのだあッ!!!」
↑5対1という圧倒的不利な状態でもなお、屈服する事がないフレイザードの根性には舌を巻くレベル。
すべては勝利のために、後先考えないフレイザードのひたむきさはかっこいい!と絶賛できるだろう。

「だからオレは手柄が欲しいんだ。たとえ百年生きようと千年生きようと手に入らねぇぐらいの手柄がな!!」
↑実はまだ1歳くらいであるフレイザードは、とにかく手柄が欲しいのである。ここら辺は私ともあろうものが、フレイザードについ同情的になってしまった。

「勝利の瞬間の快感だけが…!!仲間の羨望のまなざしだけが…!!このオレの心を満たしてくれるんだ!!」
↑フレイザードも感情ある魔物なのだ。最初から勝利大好きだというのはまったくブレない。そして何よりも心を満たしたいのである。
私も常に心満たされていたいなと思っているダメ人間なので、自分の心を満たす為になりふり構わないフレイザードの姿には純粋に憧れてしまう。

「バクチってのはな、はずれたら痛い目みるからおもしれぇんだよ!!」
↑実はわりかし日常会話で使えるセリフ。これを言うとちょっとアウトローな感じを演出できる。

「バカがっ!!そんな夢みたいな技で、オレの秘技が破れるもんかよォッ!!」
↑正直フレイザードの気持ちも分かる。恐るべしアバン流刀殺法!

「…フン!見てろよミストバーン…
いずれ、てめぇの寝首もかいてやるからな…
こんだけのすげえボディをもらっちまえば
もう用なしだぜ…」

↑助力をもらっといてこの態度!さすが悪役として必要なふてぶてしさと、寝首をかいてやるというちょっとした小物臭さをバランスよく兼ね備えている。

「オラぁ最強だ!!最強の身体をもらったんだ。こんなガキにやられるはずはねえっ
!!
このパワーで!
この強度で!
これで負けたら、バカだぜ~ッ!!」

↑結果的にバカになってしまったフレイザード。やられっぷりも悪役には必要な要素だと再認識させてくれる。

それぞれ出典:DRAGONQUEST ーダイの大冒険ー

見える…!私にも他の記事が見えるぞ!!